刺しゅうをかけた布地が織りなす光と影の美しい響宴。刺しゅう糸の表裏が織りなす微妙な色の濃淡が描く、緻密で、巧みな色彩。PJC KAZUKO ONISHI が作り続けてきたオリジナルエンブレースは、巧みな技とたぐいまれな創造性とありえないほどの時間の中から生まれてきました。

始まりは、生成りの物語。清廉な生成りの生成地に生成刺しゅう糸で描く花々。誰にでもある幼い頃に見た「懐かしい草むらの風景」が、PJC KAZUKO ONISHI のレース作りの原点となりました。

生成り刺しゅう糸とボーラー(穴あき)刺しゅうが織りなす美しい光と影は、スミレ、かすみ草、ダリア、あじさい、クローバー、ダリア、あざみ・・・そしてバラの花を、“服”という素材の中に生き生きと描きだしました。

PJC KAZUKO ONISHI のエンブレースは、一つの色を表現するとき、数百色の中から選びだされた濃淡の糸を何色も使い、2回、3回、4回とサンプル製作を重ね、微妙な色あいと複雑な図柄を丁寧に、そして丹念に描いていきます。そして、さらに微妙な色合い、光の陰影を求めて、2度刺し、3度刺しと幾重にも刺しゅうを重ねることによって、複雑で美しい究極といわれるまでのエンブレースの世界を創出するのです。

糸作りから始まるPJCの仕事。糸を作るということはしっかりとした布をつくるということ。PJC KAZUKO ONISHI では布作りにも大きなウエイトを置いています。何度も何度も刺される刺しゅうに耐えられる布、ボーラーレースなどによる演出にも耐えられる布、そしてどこまでも着る人に優しい布が求められます。レースを刺すのは“布”だという、当たり前のことに悩み、こだわり続けているのです。

膨大な時間と手間を惜しまずにかけて作られる PJC KAZUKO ONISHI のエンブロイダリーレースの服。そうすることによってだけ作る事ができる“誠実さ”や“温もり感”、“優しさ”は、装飾性だけに走ることなく、シンプルでいて気負わない、それでいて美しく、何気なく気品を漂わせ、いつも素直なあなたでいられる、そんな服を皆様に提案していくのが、私たち PJC KAZUKO ONISHI の仕事です。